般若心経を学ぶ【第3回】
般若心経を学ぶ【第3回】。ここから菩薩は、弟子の一人である舎利子に対して自らが理解した般若波羅蜜多に到る肝心要の教えを説いていく。
舎利子
「しゃりし」
釈迦十大弟子の一人。智慧第一ともいう。
色不異空 空不異色 色即是空 空即是色
「しきふいくう くうふいしき しきそくぜくう くうそくぜしき」
- 色:五蘊のひとつの「色」。ここでは目に見えているあらゆる存在のこと。
色は空と異ならず、空は色と異ならない。色はすなわち空で、空はすなわち色である。「色」が空であるということを強調しており、「あらゆるものは空である」という意味だ。
受想行識 亦復如是
「じゅそうぎょうしき やくぶにょぜ」
五蘊のひとつの「色」が空なるものなら、残りの「受想行識」も空なるものである、ということ。
今回取り上げた箇所だけでなく、般若心経は以降、あらゆるものは空である、と強調し続けます。それほど「空」という考え方の理解が、般若心経では重要になってきます。
次回は第2回・第3回と続けて登場した、五蘊(色受想行識)についてまとめます。