般若心経を学ぶ【第5回】
般若心経を学ぶ【第5回】。空なる世界では私たちの認識さえもないようなものだと続きます。
是故空中
「ぜこくうちゅう」
「ゆえに空なる世界の中では」といったところ。
無色無受想行識
「むしきむじゅそうぎょうしき」
色がなく、受想行識もない。つまり「五蘊がない」ということ。
無眼耳鼻舌身意
「むげんにびぜっしんに」
ここででてくる「眼耳鼻舌身意」の6つを「六根」といい、外界の情報を受け取る主体となるものだ。ここでは空なる世界では六根もないといっている。
無色声香味触法
「むしきしょうこうみそくほう」
「色声香味触法」は「六境」といい、「六根」を通して我々に認識される客体となるものだ。空なる世界では六境もないのである。
無眼界乃至無意識界
「むげんかいないしむいしきかい」
乃至は「AからZまで」といった感じの意味で、「眼界から意識界までない」と言っている。「眼界から意識界」というのは、「眼識」「耳識」「鼻識」「舌識」「身識」「意識」の「六識」のことで、これらは六根・六境を通しておこる認識や意識のことをいう。
「六根」「六境」「六識」を合わせて「十八界」という。